Webサイトを運営する上で、検索エンジン最適化(SEO)は非常に重要です。特にURLの構造や長さ、スラッグの付け方がSEOにどのように影響するのか気になる方も多いでしょう。この記事では、SEOとURLの関係性について中学生にもわかりやすく解説し、効果的なURLの設定方法をご紹介します。
URLとSEOの基本的な関係
まず、URLとSEOの基本的な関係について理解しましょう。URLはウェブページのアドレスであり、ユーザーがウェブサイトにアクセスする際の道しるべとなります。検索エンジンにとっても、URLは重要な情報源の一つです。
URLとは
①URLの定義
URLとは「Uniform Resource Locator」の略で、インターネット上のリソース(ウェブページ、画像、動画など)の場所を示す文字列です。
②URLの基本構造
一般的なURLは「プロトコル://ドメイン/パス(ディレクトリ)/ファイル名」という構造になっています。
URLはSEOに直接影響するのか?
結論から言うと、URLの構造自体がSEO評価に与える直接的な影響は限定的です。Googleの公式見解によれば、URLの構造よりも、コンテンツの質や関連性、サイト全体の信頼性などの方が重要視されています。
しかし、だからといってURLを適当に設定してよいわけではありません。適切なURL構造は以下のようなメリットをもたらします:
- ユーザーにとって分かりやすく、記憶しやすい
- SNSなどでシェアされた際に内容が推測できる
- クローラビリティ(検索エンジンのクローラーがサイトを巡回する効率)の向上
- キーワードを含めることで、わずかながらSEO評価にプラス
SEOに効果的なURL構造の特徴
SEOに効果的なURL構造には、いくつかの重要な特徴があります。これらを意識することで、間接的にSEO対策につながります。
1. シンプルで理解しやすいURL
URLはシンプルで理解しやすいものが望ましいです。複雑で長いURLは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても好ましくありません。
良いURL例 | 悪いURL例 |
---|---|
https://example.com/seo-guide | https://example.com/page.php?id=123&cat=15&session=abc123 |
https://example.com/products/shoes | https://example.com/index.php?products&category=shoes&color=all |
2. キーワードを含んだURL
URLにキーワードを含めることで、そのページの内容を検索エンジンに伝えやすくなります。ただし、キーワードの詰め込みすぎ(キーワードスタッフィング)は避けましょう。
キーワードの適切な使用方法
①主要キーワードの配置
URLの中でも特にスラッグ(URLの末尾部分)に主要キーワードを含めると効果的です。
②自然な形で使用
キーワードを無理に詰め込むのではなく、自然な形で使用しましょう。
3. 階層構造の明確なURL
ディレクトリ(フォルダ)構造を利用して、サイト内の階層関係を明確に示すURLが効果的です。ユーザーと検索エンジンの両方にとって、サイト構造が理解しやすくなります。
- https://example.com/blog/seo/url-structure(明確な階層構造)
- https://example.com/products/mens/shoes/running(製品カテゴリの階層)
URLの長さとSEOの関係
URLの長さは、SEOにどの程度影響するのでしょうか?この点について詳しく見ていきましょう。
URLの長さの影響
URLの長さ自体は、SEOランキングの主要な要因ではありません。しかし、一般的には以下の理由から短いURLが推奨されています:
- ユーザビリティが向上する(覚えやすく、入力ミスが減る)
- SNSでシェアする際に表示が切れにくい
- クリック率(CTR)が向上する可能性がある
- 検索結果での表示が見やすい
Googleの検索結果では、URLが長すぎる場合、途中で切れて表示されます。一般的に、URLは512~2,000文字以内に収めることが推奨されていますが、実用的には100文字以下が理想的です。
URLの長さの目安 | 評価 |
---|---|
50文字以下 | 理想的 |
50~100文字 | 許容範囲内 |
100文字以上 | 長すぎる可能性あり |
スラッグとSEOの関係
スラッグとは、URLの末尾部分のことで、特にWordPressなどのCMSでよく使われる用語です。スラッグはURLの中でも特に重要な部分で、SEOにも影響します。
効果的なスラッグの付け方
効果的なスラッグを設定するポイントは以下の通りです:
- 関連キーワードを含める
- 短く簡潔にする(3~6単語程度が理想的)
- 単語の区切りにはハイフン(-)を使用する
- アンダースコア(_)やスペースは避ける
- 特殊文字や日本語は使用しない
- すべて小文字で統一する
スラッグの例
①良いスラッグの例
「SEOにおけるURLの重要性」という記事の場合:
seo-url-importance
②避けるべきスラッグの例
SEO_URL_Importance(大文字、アンダースコア使用)
seo-url-importance-and-how-to-optimize-it-for-better-search-rankings-in-google(長すぎる)
URLの正規化とSEO
URLの正規化とは、同じ内容のウェブページが複数のURLで表示される場合に、どのURLが正式なものかを検索エンジンに伝えることです。これはSEOにとって非常に重要です。
URL正規化が必要な理由
同じ内容のページが複数のURLで存在すると、以下のような問題が発生します:
- 検索エンジンの評価が分散する(検索順位の低下)
- 重複コンテンツとみなされる可能性がある
- クローリング効率が悪くなる
URL正規化が必要なケース
以下のようなケースでは、URL正規化が必要になります:
パターン | 例 |
---|---|
WWWの有無 | https://www.example.com と https://example.com |
HTTPSとHTTP | https://example.com と http://example.com |
末尾のスラッシュ | https://example.com/page と https://example.com/page/ |
大文字と小文字 | https://example.com/Page と https://example.com/page |
セッションIDの付加 | https://example.com/page?sid=123 |
URL正規化の方法
URL正規化の主な方法は以下の通りです:
- canonicalタグの設定(最も一般的な方法)
- 301リダイレクトの設定
- サイトマップでの指定
- robots.txtでのクロール制御
特にcanonicalタグは、HTMLのタグ内に以下のように記述します:
<link rel="canonical" href="https://example.com/正規化したいURL" />
効果的なURLを作るための具体的な手順
ここでは、SEO効果を最大化するための具体的なURL作成手順を紹介します。
1. サイト全体のURL構造を計画する
サイト構築の初期段階で、URL構造全体を計画しましょう。階層構造を明確にし、カテゴリやセクションを論理的に整理します。
URL構造の例
①ブログサイトの場合
https://example.com/blog/カテゴリ名/記事タイトル
②ECサイトの場合
https://example.com/products/カテゴリ名/商品名
2. キーワードリサーチを行う
URLに含めるキーワードは、検索ボリュームやユーザーの検索意図を考慮して選びましょう。ターゲットとする主要キーワードを特定し、それをURLに自然な形で組み込みます。
3. URLを簡潔に保つ
URLはできるだけ簡潔にしましょう。不要なパラメータやストップワード(the、and、ofなど)は省略することが一般的です。
改善前 | 改善後 |
---|---|
https://example.com/the-complete-guide-to-search-engine-optimization-techniques-and-strategies | https://example.com/seo-guide |
4. 一貫性を保つ
サイト全体で一貫したURL構造を使用することが重要です。例えば、単語の区切り方(ハイフンを使う)や大文字・小文字の使い分けなどを統一しましょう。
注意すべきURL設定のNG例
最後に、SEOの観点から避けるべきURL設定の例を紹介します。これらは検索順位に悪影響を与える可能性があります。
1. 動的パラメータの多用
クエリパラメータ(?や&を含むURL)が多すぎると、検索エンジンのクローラーが混乱する可能性があります。可能な限り、静的なURLを使用することをおすすめします。
- 避けるべき例:https://example.com/products.php?category=shoes&color=blue&size=10&brand=nike
- 改善例:https://example.com/products/shoes/nike/blue
2. キーワードの過剰な詰め込み
キーワードを詰め込みすぎると、スパム行為とみなされる可能性があります。不自然なキーワードの連続は避け、自然な形でキーワードを含めるようにしましょう。
- 避けるべき例:https://example.com/seo-url-seo-keywords-seo-optimization-seo-ranking
- 改善例:https://example.com/seo-url-optimization
3. 特殊文字や日本語の使用
URLには基本的にアルファベット、数字、一部の記号(ハイフンやスラッシュ)以外は使わないようにしましょう。特殊文字や日本語を使うと、ブラウザによって異なる表示になったり、検索エンジンが正しく処理できなかったりする場合があります。
- 避けるべき例:https://example.com/SEOについて.html
- 改善例:https://example.com/about-seo
まとめ:URLとSEOの関係
この記事では、SEOにおけるURLの構造や長さ、スラッグの付け方について解説しました。URLの構造自体がSEO評価に与える直接的な影響は限定的ですが、適切なURL設計はユーザー体験の向上やクローラビリティの改善に貢献し、間接的にSEOを支援します。
効果的なURLを作成するためのポイントをまとめると:
- シンプルで理解しやすいURLを設計する
- 適切なキーワードを含める(過剰な詰め込みは避ける)
- 階層構造を明確にする
- URLの長さは短めに保つ(理想は50文字以下)
- スラッグは3~6単語程度で、ハイフンで区切る
- URL正規化を適切に行う(canonicalタグなど)
- 一貫性のあるURL構造を維持する
これらのポイントを意識してURLを設計することで、検索エンジンからの評価向上につながり、結果として検索順位アップの可能性が高まります。ただし、SEOの成功にはURLだけでなく、コンテンツの質や被リンク、ユーザー体験など、さまざまな要素が関わることを忘れないようにしましょう。
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