SEOで成功するために、ウェブサイトの表示速度がどれほど重要かご存知でしょうか?
現在、Googleはユーザーエクスペリエンスをますます重視しており、ページの表示速度は検索順位を決める重要な要素となっています。
本記事では、ページの表示速度がSEOにどのような影響を与えるのか、具体的な数値やデータを交えながら、どなたにでもわかりやすく解説します。
表示速度とSEOの基本的な関係
Googleが表示速度を重視する理由
Googleはユーザーファーストの考え方を基本としています。つまり、ユーザーにとって使いやすく、快適なウェブサイトを高く評価するということです。表示速度が遅いサイトは、ユーザーがストレスを感じて離脱してしまう原因になります。
表示速度がユーザーに与える影響
①直帰率への影響
ページの表示速度が1秒から3秒に遅くなると、直帰率は32%増加します。さらに1秒から6秒に遅くなると、直帰率は約2倍に増加するというデータがあります。
②ユーザー満足度への影響
表示速度が遅いサイトは、ユーザーの満足度を大幅に下げ、再訪問率の低下にもつながります。
SEOランキング要因としての表示速度
Googleは2012年時点で、ページ表示速度がランキング要因の一つであることを公式に発表しました。その後、2018年7月には「スピードアップデート」を導入し、特にモバイル検索において表示速度をより重視するようになりました。
- 2012年:デスクトップ版での表示速度がランキング要因に
- 2018年7月:モバイル版での表示速度がランキング要因に(スピードアップデート)
- 2021年6月:Core Web Vitalsがランキング要因に正式導入
Core Web Vitalsとは?
Core Web Vitalsの3つの指標
Core Web Vitalsは、2021年6月からGoogleの検索順位決定要素に組み込まれた、ユーザーエクスペリエンスを測定する3つの指標です。
指標名 | 測定内容 | 良好な値 |
---|---|---|
LCP(Largest Contentful Paint) | ページの最も大きなコンテンツが表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
INP(Interaction to Next Paint) | ユーザーの操作に対する応答速度 | 200ミリ秒以内 |
CLS(Cumulative Layout Shift) | ページ読み込み中のレイアウト変更の度合い | 0.1以下 |
INPがFIDに代わった理由
2024年3月より、従来のFID(First Input Delay)に代わってINP(Interaction to Next Paint)が新しい指標として採用されました。INPは、ユーザーの操作に対する応答性をより正確に測定できる指標です。
表示速度がSEOに与える具体的な影響
検索順位への影響度
表示速度は確実にSEOに影響しますが、その影響度について正しく理解することが重要です。表示速度だけで検索順位が決まるわけではないことを覚えておきましょう。
表示速度の影響度について
①コンテンツの質が最重要
どんなに表示速度が速くても、コンテンツの質が低ければ上位表示は困難です。まずは良質なコンテンツ作成が優先されます。
②表示速度は競合との差別化要因
同じような質のコンテンツが複数ある場合、表示速度の速いサイトが優先的に上位表示される傾向があります。
モバイル検索での重要性
現在、モバイル検索が全体の約60%以上を占めており、モバイルでの表示速度がSEOにおいて特に重要になっています。モバイルユーザーは、デスクトップユーザーよりも表示速度に敏感で、遅いサイトからの離脱率が高い傾向があります。
表示速度の測定方法
Google PageSpeed Insightsの使い方
Google PageSpeed Insightsは、Googleが提供する無料のツールで、ウェブサイトの表示速度を0-100のスコアで評価してくれます。
- Google PageSpeed Insightsのサイトにアクセス
- 測定したいページのURLを入力
- 「分析」ボタンをクリック
- モバイル・デスクトップ両方の結果を確認
スコアの見方
スコア | 評価 | 説明 |
---|---|---|
90-100 | 高速 | 非常に良好な表示速度 |
50-89 | 平均 | 改善の余地あり |
0-49 | 低速 | 緊急の改善が必要 |
表示速度を改善する具体的な方法
画像の最適化
ウェブサイトの表示速度を遅くする最も大きな要因の一つが画像のサイズです。以下の方法で画像を最適化しましょう。
- 画像ファイルの圧縮(JPEG、PNG、WebP形式の活用)
- 適切な画像サイズの設定(表示サイズに合わせる)
- 遅延読み込み(lazy loading)の実装
- 次世代フォーマット(WebP、AVIF)の使用
サーバーとホスティングの最適化
サーバーの性能は、表示速度に直接影響します。以下の点を確認しましょう。
サーバー最適化のポイント
①高速なサーバーの選択
SSD搭載のサーバーや、CDN(Content Delivery Network)を活用することで、大幅な速度向上が期待できます。
②キャッシュの設定
ブラウザキャッシュやサーバーキャッシュを適切に設定することで、リピート訪問時の表示速度を大幅に改善できます。
コードの最適化
HTML、CSS、JavaScriptのコードを最適化することも重要です。
- 不要なコードの削除
- CSS・JavaScriptファイルの圧縮(minification)
- 外部ファイルの読み込み数の削減
- 非同期読み込みの活用
表示速度改善の効果と成果
SEO効果の実例
表示速度を改善することで、以下のような効果が期待できます。
改善項目 | 期待できる効果 | 具体的な数値 |
---|---|---|
直帰率の改善 | ユーザーの離脱率低下 | 10-30%の改善 |
滞在時間の向上 | ページ内での滞在時間増加 | 15-25%の向上 |
コンバージョン率 | お問い合わせ・購入率向上 | 5-15%の向上 |
継続的な監視と改善
表示速度の改善は一度実施すれば終わりではありません。継続的な監視と改善が必要です。
- 月1回の定期的な速度チェック
- 新しいコンテンツ追加時の速度確認
- サーバー負荷の監視
- 最新の最適化技術の導入
まとめ
表示速度は、現在のSEOにおいて非常に重要な要素です。特に2021年6月のCore Web Vitals導入以降、その重要性はさらに高まっています。ただし、表示速度だけで検索順位が決まるわけではなく、コンテンツの質と表示速度の両方が重要であることを理解しておきましょう。
表示速度の改善は、SEOだけでなく、ユーザーエクスペリエンスの向上、コンバージョン率の改善にも直結します。Google PageSpeed Insightsなどのツールを活用して、定期的に自分のサイトの表示速度をチェックし、継続的な改善を行うことが成功の鍵となります。
これからのSEO対策では、良質なコンテンツの作成と並行して、表示速度の最適化にも積極的に取り組んでいきましょう。小さな改善の積み重ねが、大きな成果につながります。
この記事は役に立ちましたか?
この記事を提供しているaboutha(アバウトハ)株式会社は
東京に本社を置くWebマーケティング会社です。
クライアント様とのコミュニケーションをまず第一とし、
相互に納得のいく目標設定を行なった上で効果的なWeb集客を行います。
弊社についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。