SEOのメリットとは?Web広告やSNS施策との違いや費用感を解説

インターネットでビジネスを行う上で、お客さんに自分のホームページを見つけてもらうことはとても大切です。そんな時に役立つのが「SEO施策」です。SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、GoogleなどのWEB検索で上位に表示されるようにホームページを改善する方法です。この記事では、SEO施策のメリットやWeb広告、SNSとの違い、費用感について中学生でもわかるように解説します。

SEO施策とは?基本を理解しよう

みなさんはスマートフォンやパソコンで何か調べものをする時、どうしていますか?多くの人は「Google」や「Yahoo!」などの検索エンジンを使って情報を探しますよね。SEO施策とは、そういった検索エンジンの検索結果で、自分のホームページを上位に表示させるための取り組みのことです。

例えば、「美味しいケーキ 東京」と検索した時、検索結果の上位に表示されるホームページは、多くの人の目に留まりやすくなります。そのため、お店やサービスを知ってもらいたい企業にとって、SEO施策は非常に重要なのです。

検索結果の表示順はどうやって決まる?

検索エンジンは、以下のような要素を考慮して表示順位を決めています:

  • コンテンツの質(役立つ情報が書かれているか)
  • キーワードの使い方(検索される言葉がきちんと含まれているか)
  • サイトの使いやすさ(スマホでも見やすいか、読み込みが早いか)
  • 他のホームページからのリンク(信頼されているか)
  • ユーザーの行動(クリックされた後にすぐ離脱していないか)

SEO施策とは、これらの要素を最適化して検索結果で上位表示を目指す取り組みなのです。

SEO施策の7つのメリット

SEO施策には多くのメリットがあります。ここでは特に重要な7つのメリットを紹介します。

1. 費用対効果が高い

SEO施策の最大のメリットの一つは、広告費をかけずに集客できることです。広告と違って、クリックされるたびにお金がかかることはありません。一度、検索上位に表示されるようになれば、追加費用なしで訪問者を集め続けることができます。

SEOと広告の費用比較

①SEO施策の場合
コンテンツ作成に時間はかかるが、一度作れば何度クリックされても追加費用はかからない。
②Web広告の場合
クリックされるたびに費用が発生し、広告を出し続ける限りお金がかかる。

2. 長期的に効果が持続する

チラシやテレビCMなどの広告は、配信を止めるとすぐに効果がなくなります。一方、SEO施策は一度効果が出ると、長期間にわたって集客効果が続きます。良質なコンテンツは何年も検索上位に表示され続け、お客さんを集め続けることができるのです。

広告手段 効果の持続期間
SEO施策 半永久的(メンテナンスが必要な場合もあり)
Web広告 広告費を支払っている間のみ
SNS投稿 数日~数週間(アルゴリズム次第)
チラシ・ダイレクトメール 数日~1ヶ月程度

3. 作ったコンテンツが会社の財産になる

SEO施策で作成した記事やページは、会社の資産となります。質の高いコンテンツは長期間にわたって検索エンジンからの訪問者を集め続け、会社の売上に貢献し続けます。さらに、コンテンツを増やすことで、サイト全体の評価も上がり、より多くの訪問者を集められるようになります。

4. 必要としている人に情報を届けられる

SEO施策の大きな特徴は、すでに情報を探している人に対してアプローチできる点です。例えば「名古屋 パソコン修理」と検索している人は、すでにパソコン修理に関心があります。このような人たちに自社のサービスを紹介できるため、広告よりも高い効果が期待できます。

5. ブランド力がアップする

検索結果で上位表示されることで、「この会社は業界に詳しいんだ」という信頼感を得られます。多くの人は、検索上位に表示されるサイトを信頼する傾向があるため、ブランドイメージの向上にもつながります。

6. 潜在顧客を育てられる

SEO施策では、今すぐ購入する予定がない潜在顧客にも情報を届けることができます。役立つ情報を提供することで、将来的な顧客になる可能性のある人たちとの接点を持ち、徐々に信頼関係を築いていけます

7. 幅広い業種で活用できる

SEO施策は、ほぼすべての業種で効果を発揮します。BtoB(企業同士の取引)でもBtoC(企業と一般消費者の取引)でも活用できるため、多くの企業で導入されています。一方、SNSは業種によっては効果が出にくいこともあります。

SEO施策のデメリット

SEO施策にはメリットがたくさんありますが、いくつかのデメリットもあります。正しく理解して取り組むことが大切です。

1. 効果が出るまで時間がかかる

SEO施策の最大のデメリットは、効果が出るまでに時間がかかることです。良質なコンテンツを作成しても、すぐに検索上位に表示されるわけではありません。一般的には数ヶ月程度の時間がかかるため、すぐに効果を出したい場合は不向きです。

2. 継続的な労力が必要

質の高いコンテンツを作るには、時間と労力がかかります。また、検索エンジンのアルゴリズム(表示順位を決めるルール)は頻繁に変更されるため、常に最新の情報を把握して対応する必要があります。

3. 競合が強いと上位表示が難しい

人気のあるキーワードでは、多くの企業がSEO施策に取り組んでいるため、競争が激しく上位表示が難しい場合があります。特に大企業や有名サイトが上位を独占しているキーワードでは、新規参入が厳しいこともあります。

4. AI時代のSEOの変化

近年、Googleは「AI Overview」という機能を導入し、検索結果の最上部にAIがまとめた回答を表示するようになりました。これにより、ユーザーがサイトをクリックせずに情報を得られるようになり、サイトへの訪問が減少する可能性が出てきました。

SEOとWeb広告とSNSの違い

SEO、Web広告、SNSはそれぞれ異なる特徴を持っています。それぞれの違いを理解して、適切に組み合わせることが重要です。

SEO Web広告 SNS
集客タイプ ストック型(蓄積型) フロー型(即時型) フロー型(即時型)
即効性 遅い(数ヶ月~) 速い(即日~) 速い(即日~)
効果の持続 長期間持続 費用を払っている間のみ 短期間のみ
費用 無料(制作コスト除く) クリックごとに課金 無料(広告の場合は課金)
ターゲット 潜在層・顕在層の両方 主に顕在層 主に潜在層
向いている業種 ほぼ全ての業種 ほぼ全ての業種 BtoCが中心

SEOはストック型、広告・SNSはフロー型

SEOは「ストック型」の集客手段で、一度作ったコンテンツが資産として蓄積され、長期間にわたって効果を発揮します。一方、Web広告やSNSは「フロー型」で、投稿や広告の配信をやめると効果がすぐに消えてしまいます。

ストック型とフロー型の違い

①ストック型(SEO)
長期間かけて資産を蓄積し、継続的に効果を得られる
②フロー型(広告・SNS)
即効性がある反面、継続的な投資が必要

即効性ならWeb広告、長期的効果ならSEO

すぐに効果を出したい場合は、Web広告が適しています。リスティング広告なら、配信開始から即日で効果が表れます。一方、長期的な視点で考えるなら、SEO施策が費用対効果が高くなります。

SEO、Web広告、SNSの費用感

各施策にかかる費用を比較してみましょう。

SEO施策の費用

SEO施策の費用は、自社で行うか外部委託するかで大きく変わってきます。

  • 自社で行う場合:担当者の人件費のみ(ツール費用として月5~10万円程度かかる場合も)
  • SEOコンサルティングを依頼:月額10~50万円程度
  • SEO記事制作を外注:1記事あたり3~5万円程度
  • SEO対策を全て外注:月額30~100万円程度

2024年の調査では、企業がSEO対策に投じる月額費用の平均は12万円~38万円とされています。

Web広告(リスティング広告)の費用

リスティング広告はクリック課金制で、1クリックごとに費用が発生します。

  • 初期予算の相場:月額20~30万円程度が一般的
  • 代理店に依頼する場合:広告費の10~30%の手数料が追加
  • 1クリックあたりの単価:業種により異なる(数十円~数千円)

実際の費用は、業種や競合状況、目標によって大きく変わります。

SNSマーケティングの費用

SNSマーケティングは、運用方法によって費用が異なります。

  • 自社運用:基本的に無料(投稿作成の人件費のみ)
  • SNS運用代行:月額10~50万円程度
  • SNS広告:月額2~3万円~(予算に応じて設定可能)
  • インフルエンサー起用:1投稿あたりフォロワー数×2~4円程度

3つの施策の費用比較

施策 初期費用 月額費用(目安) 継続費用
SEO施策 0円~30万円 0円~50万円 コンテンツ更新費用
リスティング広告 アカウント設定費 20~50万円 クリックごとに発生
SNSマーケティング 0円~20万円 0円~30万円 コンテンツ制作費用

SEO施策を成功させるポイント

SEO施策を成功させるには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。

1. ターゲットを明確にする

誰に情報を届けたいのかを明確にしましょう。ターゲットが明確になれば、どんなキーワードで検索されるかも予測しやすくなります。

2. 競合が少ないキーワードを狙う

「マンション」「リフォーム」などの一般的なキーワード(ビッグキーワード)は競争が激しいため、「名古屋 中古マンション 駅近」のような複合的なキーワード(ロングテールキーワード)を狙うのが効果的です。

3. 質の高いコンテンツを作成する

ユーザーの悩みや疑問に答える、役立つコンテンツを作りましょう。検索エンジンは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを高く評価します。

  1. わかりやすい文章で書く
  2. 専門用語は噛み砕いて説明する
  3. 情報は最新のものを使う
  4. 画像や図表を適切に使用する

4. 継続的に更新する

定期的に新しいコンテンツを追加したり、古いコンテンツを更新したりすることで、サイト全体の評価が上がります。「三日坊主」にならず、継続的に取り組むことが重要です。

SEOと他のマーケティング施策を組み合わせる

SEO施策だけでなく、Web広告やSNSを組み合わせることで、より効果的なマーケティングが可能になります。

短期と長期の組み合わせ

短期的にはリスティング広告で即効性のある集客を行いながら、長期的にはSEO施策で安定した集客基盤を構築するという方法が有効です。

認知拡大とコンバージョン

SNSで商品やサービスの認知を広げ、SEOやリスティング広告でコンバージョン(問い合わせや購入など)につなげるという組み合わせも効果的です。

効果的な組み合わせ例

①新規サービス立ち上げ時
リスティング広告で即効性のある集客 → 同時にSEO対策をスタート → 徐々にSEOの比重を高める
②認知拡大とコンバージョン
SNSで幅広い認知を獲得 → SEOで興味を持った人に詳細情報を提供 → リスティング広告で購入意欲の高い人にアプローチ

まとめ:SEO施策は長期的な視点で取り組もう

SEO施策は、即効性はありませんが、長期的に見ると非常に費用対効果の高いマーケティング手法です。「3匹の子ぶた」の童話のように、時間をかけて丁寧に「レンガの家」を築くことで、風雨にも負けない強固な集客基盤を作ることができます

重要なポイントをまとめると:

  1. SEO施策は追加費用なしで長期的な集客が可能
  2. 効果が出るまでに時間がかかる(数ヶ月程度)
  3. 質の高いコンテンツ作りが重要
  4. 競合が少ないキーワードを狙うと効果的
  5. Web広告やSNSと組み合わせるとより効果的

SEO施策は一朝一夕で効果が出るものではありませんが、継続的に取り組むことで、着実に成果を積み上げていくことができます。ぜひ長期的な視点で取り組んでみてください。

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