リスティング広告の出稿方法 GoogleとYahoo!それぞれを解説

リスティング広告の出稿方法は、多くの企業にとって重要なマーケティング手法となっています。

本記事では、GoogleとYahoo!それぞれの詳しい出稿方法から実際の設定手順まで、初心者でも理解できるように分かりやすく解説します。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに対して表示される広告のことです。検索結果の上部や下部に「広告」と表示される部分がリスティング広告です。

ポイント

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、ユーザーが能動的に検索したキーワードに連動して表示されるため、購買意欲の高いユーザーにアプローチできる特徴があります。

リスティング広告の主な特徴

  • 検索ユーザーの関心に合わせてタイムリーに表示される
  • クリック課金制(PPC)で費用対効果を管理しやすい
  • 即座に広告を開始・停止・変更できる
  • 詳細なデータ分析が可能

リスティング広告の出稿前準備

必要な準備物

リスティング広告を出稿する前に、以下の準備を整えましょう。

準備物 詳細
公式ウェブサイト 広告のリンク先となるランディングページ
メールアドレス GoogleアカウントまたはYahoo! JAPAN ID用
支払い方法 クレジットカードまたは銀行振込の設定
広告文・キーワード 事前に戦略を立てて準備

予算の決め方

予算設定は効果的な広告運用の要となります。以下の計算式で逆算して予算を決めましょう。

広告予算 = 目標CV数 × 目標CPA

  1. 目標とする利益額を設定
  2. 商品・サービスの価格から粗利率を算出
  3. 許容できるCPA(顧客獲得単価)を決定
  4. 必要なCV数を計算
  5. 広告予算を算出

Google広告の出稿方法

Google広告は世界最大の検索エンジンであるGoogleに広告を掲載できるプラットフォームです。詳しい出稿手順を見ていきましょう。

アカウント開設手順

  1. Google広告公式サイトにアクセス
    Google広告の公式ページ(https://ads.google.com)にアクセスし、「今すぐ開始」をクリックします。
  2. 会社情報の入力
    会社名(店舗名)とウェブサイトのURLを入力します。ウェブサイトには最も関連性の高いページのURLを設定しましょう。
  3. エキスパートモードの選択
    より詳細な設定を行うため、「エキスパートモードに切り替える」を必ず選択してください。
  4. アカウント作成の完了
    「キャンペーンなしでアカウントを作成」を選択し、基本情報を入力してアカウント開設を完了します。

支払い設定

アカウント開設後、支払い方法を設定します。Google広告では以下の支払い方法が利用可能です。

  • クレジットカードまたはデビットカード
  • コンビニエンスストアまたはPay Easy(ペイジー)
  • 銀行振込

支払いタイプは「自動支払い」と「手動支払い」から選択できます。初心者には管理が簡単な自動支払いがおすすめです。

キャンペーン作成手順

Google広告の基本構造は以下の4階層になっています。

Google広告の階層構造

アカウント > キャンペーン > 広告グループ > キーワード+広告文

  1. キャンペーンタイプの選択
    「検索」キャンペーンを選択し、目標設定を行います。
  2. キャンペーン設定
    – キャンペーン名の設定
    – 配信ネットワークの選択(ディスプレイネットワークのチェックは外す
    – 配信地域・言語の設定
    – 予算と入札戦略の設定
  3. 広告グループの作成
    関連するキーワードをグループ化し、広告グループ名を設定します。
  4. キーワードの登録
    マッチタイプを考慮してキーワードを登録します。
    – 部分一致:キーワード(そのまま)
    – フレーズ一致:”キーワード”
    – 完全一致:[キーワード]
  5. 広告文の作成
    レスポンシブ検索広告を作成し、見出し(最大15本)と説明文(最大4本)を設定します。

Google広告の審査基準

Google広告では「Google広告ポリシー」に基づいて審査が行われます。審査期間は通常1営業日以内です。

  • 禁止コンテンツ:違法な商品・サービス、危険な商品など
  • 禁止行為:不実表示、システムの悪用など
  • 制限付きコンテンツ:アルコール、金融サービスなど
  • 編集・技術要件:文字数制限、使用可能な記号など

Yahoo!広告の出稿方法

Yahoo!広告は日本国内で高いシェアを持つYahoo! JAPANに広告を掲載できるプラットフォームです。

アカウント開設手順

  1. Yahoo! JAPAN IDの取得
    まず、Yahoo! JAPAN IDを取得します。既にお持ちの場合はそのIDを使用できます。
  2. Yahoo!ビジネスIDの作成
    広告出稿には個人用IDとは別にビジネスIDが必要です。会社情報と管理者情報を入力してビジネスIDを取得します。
  3. 広告アカウントの作成
    Yahoo!広告の管理画面にログインし、「アカウント作成」から「検索広告アカウント作成」を選択します。
  4. 基本情報の設定
    アカウント名、会社情報、連絡先などの基本情報を入力します。

Yahoo!広告の設定項目

設定項目 詳細
キャンペーン設定 予算、配信地域、配信時間等を設定
広告グループ設定 入札価格、キーワードのグループ化
キーワード設定 完全一致、フレーズ一致、部分一致から選択
広告文設定 タイトル、説明文、表示URLを設定

Yahoo!広告の審査基準

Yahoo!広告の審査期間は通常3営業日前後です。主な審査基準は以下の通りです。

  • 広告掲載基準への適合
  • 表現・記載内容の適切性
  • リンク先サイトの健全性
  • 使用可能な文字・記号の確認

GoogleとYahoo!の主な違い

ユーザー層の違い

項目 Google Yahoo!
シェア 約77% 約14%
ユーザー層 幅広い年齢層 40代以上が多い
デバイス モバイル中心 PCユーザーが多い
検索傾向 能動的な検索 情報収集目的が多い

機能・設定の違い

  • 審査スピード:Google(1営業日)vs Yahoo!(3営業日)
  • マッチタイプ:Googleは3種類、Yahoo!は4種類(絞り込み部分一致含む)
  • 広告文字数:両者ともほぼ同様の制限
  • 入札戦略:Googleの方が自動入札の種類が豊富

効果的な運用のポイント

キーワード選定のコツ

重要

キーワード選定は広告成功の鍵となります。ユーザーの検索意図を理解し、適切なマッチタイプを選択することが重要です。

  1. 検索ボリュームの調査
    キーワードプランナーを活用して検索ボリュームを確認
  2. 競合分析
    競合他社がどのようなキーワードで広告を出稿しているか調査
  3. 除外キーワードの設定
    無駄なクリックを防ぐため、関係のないキーワードは除外設定
  4. マッチタイプの使い分け
    – 完全一致:確実にターゲットしたいキーワード
    – フレーズ一致:ある程度の拡張を許可
    – 部分一致:幅広いリーチを狙う場合

広告文作成のポイント

  • ユーザーの検索意図に合致する内容
  • 具体的なメリット・特徴を記載
  • アクションを促すCTA(Call To Action)の設置
  • キーワードを自然に含める
  • 競合との差別化要素を明確に

広告文字数・記号制限

Google広告の制限

項目 文字数制限
広告見出し 各半角30文字以内(最大15本)
説明文 各半角90文字以内(最大4本)
表示URLパス 各半角15文字以内

Yahoo!広告の制限

項目 文字数制限
タイトル 半角30文字以内
説明文 半角80文字以内
表示URL 半角29文字以内

運用開始後の最適化

定期的な確認項目

  1. パフォーマンス分析
    – クリック率(CTR)
    – コンバージョン率(CVR)
    – 顧客獲得単価(CPA)
    – 費用対効果(ROAS)
  2. キーワードの見直し
    – 成果の良いキーワードの拡張
    – 成果の悪いキーワードの停止
    – 新規キーワードの追加
  3. 広告文のABテスト
    複数の広告文を用意し、効果の高いものを見つける
  4. 入札調整
    時間帯、デバイス、地域別の入札調整を実施

よくある失敗例と対策

注意

リスティング広告でよくある失敗例を事前に把握し、適切な対策を講じることが重要です。

  • キーワードの設定ミス
    → 部分一致の使いすぎによる無駄なクリック
  • ランディングページとの不一致
    → 広告文とLPの内容が異なることによる離脱率上昇
  • 予算配分の偏り
    → 効果的なキャンペーンへの予算集中不足
  • 除外キーワード設定不足
    → 関係のない検索での無駄な広告表示

まとめ

リスティング広告の出稿方法について、GoogleとYahoo!それぞれの手順を詳しく解説してきました。両プラットフォームともに基本的な設定方法は似ていますが、ユーザー層や機能面で違いがあります。

成功するリスティング広告運用のためには、以下の点が重要です:

  1. 事前の戦略設計と目標設定
  2. 適切なキーワード選定とマッチタイプの使い分け
  3. ユーザーの検索意図に合致した広告文作成
  4. 定期的な分析と最適化の実施
  5. 両プラットフォームの特性を活かした運用

初めてリスティング広告を始める方は、まず小額予算から開始し、データを蓄積しながら徐々に規模を拡大していくことをおすすめします。継続的な改善により、費用対効果の高い広告運用を実現できるでしょう。

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