リスティング広告のパスの項目には何を入れるべき?

リスティング広告でのパス設定は、広告のクリック率や成果を大きく左右する重要な要素です。本記事では、パスとは何か、Google広告とYahoo!広告での設定方法の違い、効果的なパス活用のコツなど、初心者の方にも分かりやすく解説します。正しいパス設定で広告パフォーマンスを向上させましょう。

リスティング広告のパスとは?基本を理解しよう

リスティング広告におけるパスとは、広告の表示URLの一部として表示される項目のことです。通常、広告の見出しの下、説明文の上に緑色で表示され、ユーザーに「クリック後にどんなページが表示されるのか」を伝える役割を持っています。

ポイント

パスはユーザーがクリックしたときに表示されるサイト内の場所を示すもので、広告で宣伝する商品やサービスをより詳しく説明する必要があります。実際のURLの一部ではなく、表示用の項目です。

例えば、以下のような表示になります:

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www.example.com/mens_shoes/outdoor

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この例では、「www.example.com/mens_shoes/outdoor」が表示URLで、「mens_shoes」と「outdoor」がパスのテキストです。実際のランディングページのURLとは異なり、広告表示用に設定できます。

Google広告とYahoo!広告のパス設定の違い

Google広告とYahoo!広告では、パス(Yahoo!広告ではディレクトリと呼ばれます)の設定方法や文字数制限が異なります。それぞれの特徴を理解しましょう。

項目 Google広告 Yahoo!広告
名称 パス ディレクトリ
文字数制限 最大15文字(パス1、パス2ごと) 最大30文字(ディレクトリ全体)
最大表示数 2つ(パス1とパス2) 1つ(ディレクトリ)
管理画面での設定個数 2つ(パス1とパス2をそれぞれ設定可能) 1つ(ディレクトリのみ)

Google広告では細かくパスを2つに分けて設定できるため、より詳細な情報を伝えることができます。一方Yahoo!広告では1つのディレクトリのみですが、文字数は合計で30文字使用できます。

効果的なパス設定のための5つのヒント

パス設定はなんとなく入力するのではなく、以下の5つのポイントを意識して設定すると効果的です。

1. ブランドイメージに合ったパスを設定する

最も重要なのは、ブランドイメージに合ったパス設定です。例えば高級路線のサービスなのに「激安」「格安」などのワードをパスに入れると、ブランドイメージを損なう恐れがあります。自社のブランディングと一致したパスを心がけましょう。

2. パスだけでページ内容が予測できるようにする

ユーザーがパスを見るだけで、クリック後にどんなページが表示されるか予測できることが理想的です。ユーザー目線で考えると、どんなページに遷移するか分からない広告はクリックしたくないものです。具体的な言葉でページの内容を伝えましょう。

ポイント

ブランド認知が十分にある場合(Amazon、SUUMOなど)は、サービス名をそのままパスに入れるだけでもユーザーがサービス内容を容易に想像できるため効果的です。

3. 短く簡潔な言葉を使う

パスには全角15文字(半角では30文字)まで入力できますが、すべて埋める必要はありません。より短いテキストで端的にユーザーに意味が伝わる方が効果的です。簡潔で理解しやすい言葉を選びましょう。

4. ユーザーが理解できる言葉を使う

ユーザーが知らない難しい言葉や見慣れない言葉を使うのは避けましょう。以下のような言葉は避けるべきです:

  • 難読漢字
  • 見慣れない専門用語
  • 知名度の低いサービス名
  • 一般的でない英語の略語

5. 漢字は連続4文字以内にする

可読性の観点から、漢字は連続4文字以内にするのが望ましいです。漢字が5文字や6文字連続すると、瞬時に意味が理解しにくくなります。どうしても長い漢字の連続が必要な場合は、Google広告ではパス1とパス2に分けて入力しましょう。

パスの入力パターンと効果的な事例

実際のリスティング広告から、効果的なパス設定のパターンを見ていきましょう。

1. ブランド名・サービス名を使ったパス例

知名度の高いサービスでは、パスにブランド名やサービス名を入れるのが効果的です。

企業・サービス パス設定例
SUUMO(不動産サイト) www.suumo.jp/賃貸/スーモ
Amazon(ECサイト) www.amazon.co.jp/amazon

2. 機能・特徴を入れたパス例

サービスの特徴や機能を端的に伝えるパス設定も効果的です。

企業・サービス パス設定例
dodaX(転職サービス) www.doda.jp/ハイクラス/転職サービス
オンライン英会話 www.eikaiwa.com/短期上達/ビジネス

3. ナンバーワン・実績を強調したパス例

業界トップクラスの実績がある場合は、パスに「No.1」や「実績」などを入れるのも効果的です。

企業・サービス パス設定例
塾ナビ(塾検索サイト) www.jyukunavi.jp/塾ナビ/利用者数no1
NOVA(英会話スクール) www.nova.co.jp/人気No1/英会話

4. キャッチコピーを入れたパス例

認知度の高いキャッチコピーをパスに活用する方法も効果的です。

企業・サービス パス設定例
スクールIE(学習塾) www.schoolie.jp/スクールIE/やる気スイッチ

5. 「無料」「公式」などの魅力的なワードを入れたパス例

ユーザーを惹きつける「無料」「公式」などの魅力的なワードをパスに入れる手法も有効です。

企業・サービス パス設定例
ほけんの窓口(保険相談) www.hokennomadoguchi.jp/ほけんの窓口/無料保険相談
マイナビバイト(求人サイト) www.mynavi-baito.jp/マイナビバイト/公式サイト
Google Cloud(クラウドサービス) cloud.google.com/90daysfreetrial

6. エリア名を入れたパス例

地域に密着したサービスや店舗の広告では、エリア名をパスに入れると効果的です。

企業・サービス パス設定例
ガリバー(中古車買取) www.221616.com/中古車/東京都

パス設定時の注意点

効果的なパス設定のためには、以下の点に注意しましょう。

文字数制限を守る

Google広告では、パス1とパス2それぞれに半角15文字(全角7〜8文字程度)までしか入力できません。Yahoo!広告では、ディレクトリ1つに半角30文字(全角15文字程度)まで入力できます。文字数オーバーにならないように注意しましょう。

実際のURLと一致しなくてもOK

パスのテキストは、最終ページURLのテキストと正確に一致する必要はありません。ただし、ユーザーがランディングページの内容を予測できるものにする必要があります。ユーザーの期待と実際のページ内容にギャップがあると離脱の原因になります。

使えない記号や表現に注意

パスに使用できる記号には制限があります。特殊記号や絵文字は使用できません。また、不適切な表現や誤解を招く表現も避けるべきです。Google広告とYahoo!広告で使用できる記号の種類が異なるため、事前に確認しましょう。

ポイント

パスはGoogle広告とYahoo!広告で別々に設定することをおすすめします。それぞれのプラットフォームの特性や文字数制限に合わせて最適化すると、より効果的な広告運用ができます。

パス設定の手順

実際にパスを設定する手順を確認しましょう。

Google広告でのパス設定手順

  1. Google広告アカウントにログインする
  2. 広告文を追加または編集したいキャンペーンを選択する
  3. 広告グループを選択する
  4. 「広告と拡張機能」メニューから「広告」を選択し、「+」ボタンをクリックして新しい広告を作成するか、既存の広告を編集する
  5. 「パス1」と「パス2」の欄に、それぞれ半角15文字以内でテキストを入力する

Yahoo!広告でのパス(ディレクトリ)設定手順

  1. Yahoo!広告の管理画面にログインする
  2. 編集したいキャンペーンを選択する
  3. 対象となる広告グループを選択する
  4. 「広告」セクションで「新しい広告を作成する」を選択するか、既存の広告を編集する
  5. 「ディレクトリ」欄に、半角30文字以内でテキストを入力する

まとめ:パス設定で広告のクリック率を高めよう

リスティング広告のパス設定は、一見些細なことのように思えますが、広告のクリック率や成果に大きく影響します。効果的なパス設定のためには、ブランドイメージに合い、ユーザーにページ内容が予測でき、簡潔で理解しやすい言葉を使うことが大切です

また、自社の強みや特徴をパスに盛り込むことで、競合他社の広告との差別化も図れます。ブランド名、機能・特徴、ナンバーワン実績、キャッチコピー、「無料」「公式」などの魅力的なワード、エリア名など、状況に応じて最適なパターンを選びましょう。

パスはなんとなく設定している人が多いため、意識的に最適化することで、広告の効果を高めることができます。ぜひこの記事を参考に、効果的なパス設定を試してみてください。

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