この記事では、除外依頼を受けた時の正しい対応方法と、自分から除外依頼をする時のメッセージの書き方について、初心者の方にもわかりやすく解説します。適切な対応を身につけることで、トラブルを避けながら効果的な広告運用を実現できます。
リスティング広告の除外依頼とは
リスティング広告の除外依頼とは、他の会社に対して「自社の名前や商品名をキーワードから外してください」とお願いすることです。例えば、あなたの会社名で検索した時に、競合他社の広告が表示されることがあります。これを防ぐために、相手に除外設定をお願いするのが除外依頼です。
逆に、他の会社からあなたの会社に「キーワードから除外してください」という連絡が来ることもあります。このような依頼は珍しいことではなく、リスティング広告を運用していると必ず経験することになります。
ちなみにマーケティング本場のアメリカでは除外依頼に対応しないのが一般的なようです。この辺りは文化の差が如実に現れていると言えるでしょう。
リスティング広告における除外依頼への対応は、日本とアメリカで大きく異なります。日本では「和」を重んじる文化から約70%の企業が紳士協定に応じる一方、アメリカでは競争至上主義により除外依頼を拒否するのが一般的で[…]
他者から除外依頼を受けた時の対応方法
基本的な考え方
競合他社から除外依頼のメールが届いた場合、基本的には応じることをおすすめします。その理由は以下の通りです。
- 不要なトラブルを避けることができる
- 競合他社名での広告は効果が低いことが多い
- クリック単価が高くなりがちで費用対効果が悪い
- お互いに協力することで良好な関係を維持できる
具体的な対応手順
ステップ | 対応内容 |
---|---|
1. メール内容の確認 | 除外を希望するキーワードとマッチタイプを確認し、依頼の妥当性を判断します |
2. 影響の検討 | 除外設定による広告配信への影響を確認し、問題がないかチェックします |
3. 除外設定の実施 | 問題がなければ速やかに除外キーワードを設定します |
4. 相互除外の依頼 | 自社の会社名・サービス名についても除外をお願いします |
注意すべきポイント
除外依頼に対応する際は、以下の点に注意が必要です。
- 一般的なキーワードまで除外しない – 「比較」「導入」などの汎用語句は除外範囲に含めない
- マッチタイプを適切に設定する – 完全一致やフレーズ一致を使い分ける
- 成果の良いキーワードは慎重に判断する – データを確認してから決定する
自社から除外依頼をする時の方法
事前準備
除外依頼を送る前に、以下の準備を行います。
- 相手企業の広告表示状況を確認する
- 除外したいキーワードを具体的にリストアップする
- 相手企業の連絡先(お問い合わせフォームやメールアドレス)を調べる
- 検索結果画面のキャプチャを取っておく
効果的な交渉のコツ
除外依頼メッセージの書き方とテンプレート
基本的なメッセージ構成
除外依頼のメッセージは、以下の要素を含めて作成します。
- 丁寧な挨拶と自己紹介
- 連絡の目的と理由の説明
- 具体的な除外希望キーワード
- 相互協力の提案
- 感謝の気持ちと協力のお願い
メッセージテンプレート例文
件名:リスティング広告キーワード除外のお願い
株式会社○○
広告ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
株式会社△△の□□と申します。
お問い合わせフォームからのご連絡となり大変恐縮ですが、GoogleおよびYahoo!のリスティング広告において、キーワード除外のお願いがありご連絡いたしました。
現在「●●」で検索した際に貴社の広告が表示されておりますが、「●●」は弊社の社名であり、商標登録もされているキーワードとなります。つきましては、「●●」のフレーズ一致での除外設定をお願いできませんでしょうか。
また、弊社の広告出稿につきましても、貴社名・サービス名の除外設定をさせていただきたく考えております。もし除外をご希望のキーワードがございましたら、ご教示いただけますと幸いです。
お互いの広告効果向上のための取り組みとして、ご協力いただけますと大変ありがたく存じます。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
メッセージ作成時の注意点
- 商標を強調しすぎない – さらっと触れる程度に留める
- 具体的なキーワードとマッチタイプを明記する
- 相手への配慮を示す丁寧な文章にする
- 威圧的な表現は避ける
- Win-Winの関係を築く姿勢を示す
除外依頼が断られた場合の対処法
返信がない場合
2週間程度経っても返信がない場合は、念のため再度連絡を取ってみましょう。それでも返信がない場合は、対応する意志がない可能性が高いと判断できます。
対応を渋られた場合
相手が除外に応じない場合は、以下のような説明を追加してみましょう。
- 「クリック単価が上がってしまい困っている」という率直な理由を伝える
- 「このままの状況が続けば、弊社も貴社の指名ワードを購入せざるを得ない」という対等な関係を示す
- お互いの利益になることを強調する
Google広告・Yahoo!広告のポリシーについて
リスティング広告では、他社の社名やブランド名をキーワードとして設定すること自体は基本的にポリシー違反になりません。ただし、広告文の中で他社名を記載する場合は制限があります。
項目 | Google広告 | Yahoo!広告 |
---|---|---|
キーワードでの使用 | 基本的に許可 | 基本的に許可 |
広告文での使用 | 制限あり | 制限あり |
商標権者からの申し立て | 掲載停止の可能性 | 掲載停止の可能性 |
まとめ
リスティング広告の除外依頼は、適切な対応をすることでお互いの広告効果を高める重要な取り組みです。依頼を受けた時は基本的に応じることをおすすめし、自社から依頼する時は相手への配慮と相互協力の姿勢を示すことが大切です。
丁寧なコミュニケーションを心がけることで、競合他社とも良好な関係を築きながら、効果的な広告運用を実現できます。この記事で紹介したテンプレートや対応方法を参考に、適切な除外依頼の対応を行ってください。
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