リスティング広告を運用する上で、不要なキーワードを除外する「キーワード除外」の設定は、広告費用を効率的に使い、成果を最大化するために欠かせない作業です。
この記事では、リスティング広告のキーワード除外について、基本的な考え方から具体的な設定方法まで、わかりやすく解説します。
ちなみに除外依頼が来た場合、依頼をする場合についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてチェックしてみてください。
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リスティング広告のキーワード除外とは何か
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで検索したキーワードに合わせて表示される広告のことです。キーワード除外とは、自分の広告を表示したくない検索キーワードを設定することで、無駄なクリックや不適切なユーザーへの広告表示を防ぐ機能です。
たとえば、「ノートパソコン 販売」という広告を出している場合、「無料」「中古」「修理」などのキーワードを含む検索に対しては広告を表示したくないかもしれません。そんなときにキーワード除外の設定が役立ちます。
キーワード除外の重要性
キーワード除外はなぜ重要なのでしょうか。その主な理由を見ていきましょう。
メリット | 説明 |
---|---|
広告費の節約 | 見込みの低いユーザーへの広告表示を減らし、無駄なクリック費用を削減できます |
広告の関連性向上 | 本当に興味のあるユーザーにだけ広告を表示することで、クリック率や成約率が上がります |
品質スコアの改善 | 関連性の高い検索に絞って広告を表示することで、広告の品質スコアが向上します |
ブランドイメージの保護 | 不適切なコンテキストでの広告表示を防ぎ、ブランドイメージを守ります |
適切なキーワード除外設定を行わないと、広告費が無駄に消費され、ROIが低下してしまいます。特に予算が限られている中小企業や新規事業では、このキーワード除外の設定が広告成果を大きく左右します。
キーワード除外の種類
Google広告やYahoo!広告などのリスティング広告プラットフォームでは、主に3種類のキーワード除外方法があります。
完全一致除外
指定したキーワードと完全に一致する検索クエリの場合にのみ、広告が表示されないようにする設定です。
- 例:「無料アプリ」を完全一致除外した場合、「無料アプリ」という検索には広告が表示されません
- しかし「無料アプリ ダウンロード」や「人気の無料アプリ」などの検索には広告が表示される可能性があります
フレーズ一致除外
指定したキーワードのフレーズを含む検索クエリに対して、広告が表示されないようにする設定です。
- 例:「無料アプリ」をフレーズ一致除外した場合、「無料アプリ」「人気の無料アプリ」「無料アプリ ダウンロード」などの検索には広告が表示されません
- しかし「アプリ無料」のように、単語の順序が変わった検索には広告が表示される可能性があります
部分一致除外
指定したキーワードを含む(単語の順序は問わない)検索クエリに対して、広告が表示されないようにする設定です。
- 例:「無料アプリ」を部分一致除外した場合、「無料アプリ」「人気の無料アプリ」「アプリ無料」「無料でアプリを」などの検索には広告が表示されません
- 最も広範囲に除外できる方法ですが、過剰に除外してしまう可能性もあります
効果的なキーワード除外の手順
効果的なキーワード除外を行うための手順を見ていきましょう。
Step 1: 除外すべきキーワードの洗い出し
まずは除外すべきキーワードを特定します。以下のような方法で洗い出してみましょう。
- 検索クエリレポートの確認
- 広告アカウントの「検索クエリレポート」を確認し、コンバージョンにつながっていない検索キーワードを特定します
- 特にクリック率は高いのにコンバージョン率が低いキーワードに注目しましょう
- 競合しないキーワードの特定
- 自社の商品やサービスと関連がないキーワードをリストアップします
- 例:有料サービスを提供している場合は「無料」「フリー」など
- ブランドイメージを損なうキーワードの特定
- ブランドイメージに合わないキーワードを特定します
- 例:高級ブランドであれば「激安」「最安値」など
Step 2: 除外キーワードの設定方法
特定したキーワードを実際に除外設定する方法を解説します。ここではGoogle広告の場合を例に説明します。
- Google広告のアカウントにログインします
- 左側のメニューから「キャンペーン」を選択します
- 設定したいキャンペーンをクリックします
- 左側のメニューから「キーワード」を選択します
- 「除外キーワード」タブをクリックします
- 「+」ボタンをクリックして「キャンペーンの除外キーワードを追加」を選択します
- 除外したいキーワードを入力します(1行に1つのキーワード)
- 各キーワードの前に、除外タイプを示す記号を付けます
- 完全一致:[キーワード] 例:[無料アプリ]
- フレーズ一致:”キーワード” 例:”無料アプリ”
- 部分一致:記号なし 例:無料アプリ
- 「保存」をクリックして設定完了です
Step 3: 除外キーワードの管理と更新
キーワード除外は一度設定して終わりではありません。定期的に見直し、最適化することが重要です。
- 週に1回は検索クエリレポートをチェックし、新たに除外すべきキーワードがないか確認しましょう
- 季節やトレンドの変化に合わせて、除外キーワードも更新しましょう
- 過剰に除外していないかも確認し、必要に応じて除外リストから削除することも検討しましょう
キーワード除外のポイントとコツ
より効果的なキーワード除外を行うためのポイントをいくつか紹介します。
ポイント | 解説 |
---|---|
共通除外リストの活用 | 複数のキャンペーンで共通して除外したいキーワードは「共通除外リスト」を作成すると効率的です |
段階的な除外 | いきなり多くのキーワードを除外するのではなく、データを見ながら段階的に除外していきましょう |
関連キーワードの検討 | 除外するキーワードの関連語や類義語も考慮し、必要に応じて追加しましょう |
競合他社の名前の除外 | 競合他社の名前で検索しているユーザーは、あなたの商品に興味がない可能性が高いため除外を検討しましょう |
過剰除外に注意 | 必要以上に除外すると、潜在的な顧客にリーチできなくなる可能性があります |
キーワード除外の効果測定
キーワード除外の効果を測定することで、さらなる改善につなげることができます。効果測定のポイントを解説します。
主要な測定指標
- クリック率(CTR):キーワード除外によりCTRが向上すれば、より関連性の高いユーザーに広告が表示されている証拠です
- コンバージョン率:見込み客以外への表示が減ることで、コンバージョン率の向上が期待できます
- コスト削減額:無駄なクリックが減ることで、どれだけ広告費が節約できたかを計算します
- 費用対効果(ROI):投資対効果が向上しているかを確認します
効果測定の期間
キーワード除外の効果は、設定してすぐには現れないことがあります。最低でも1〜2週間程度のデータを収集した上で、設定前後の比較を行いましょう。また、季節性がある業種の場合は、前年同時期との比較も有効です。
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よくある質問
キーワード除外の最適な数はどれくらいですか?
キーワード除外の最適な数は、ビジネスの種類や広告の目的によって異なります。まずは明らかに関連性の低いキーワードから除外し、データを見ながら徐々に追加していくのがよいでしょう。一般的には、運用を続けるうちに数十〜数百の除外キーワードが蓄積されていくことが多いです。
キーワード除外をしすぎるとどうなりますか?
除外キーワードを設定しすぎると、潜在的な顧客に広告が表示されなくなる可能性があります。特に部分一致除外を多用すると、想定以上に広告表示機会が減少することがあるため注意が必要です。定期的に検索クエリレポートを確認し、必要に応じて除外キーワードを見直しましょう。
除外キーワードは大文字と小文字を区別しますか?
Google広告やYahoo!広告では、除外キーワードの大文字と小文字は区別されません。「FREE」「Free」「free」はすべて同じ扱いになります。
競合他社のブランド名は除外すべきですか?
基本的には、競合他社のブランド名での検索は、あなたのサービスではなく競合のサービスを探しているユーザーであることが多いため、除外を検討すべきです。ただし、比較検討している可能性もあるため、データを見ながら判断するのが賢明です。
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