リスティング広告で成果を上げるためには、オーディエンス設定が非常に重要です。適切なターゲット設定により、広告費用を抑えながら高い効果を得ることができます。この記事では、リスティング広告のオーディエンスについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
リスティング広告のオーディエンスとは
リスティング広告におけるオーディエンスとは、広告を配信する対象となるユーザーのグループのことです。年齢や性別、興味関心、過去の行動履歴など、様々な条件でユーザーを分類し、効果的な広告配信を行うために活用されます。
オーディエンス設定を行うことで、興味のないユーザーへの無駄な広告配信を減らし、コンバージョン率の向上と広告費の削減を同時に実現できます。
オーディエンス設定のメリット
リスティング広告でオーディエンス設定を行うメリットは以下の通りです。
- 広告配信の精度向上により、無駄なクリック費用を削減できる
- ターゲットユーザーに適した広告文やランディングページを作成できる
- 購入確率の高いユーザーに集中的にアプローチできる
- 既存顧客への重複配信を避けることができる
Google広告のオーディエンス種類
Google広告では、7つの主要なオーディエンスターゲティングを利用することができます。
1. アフィニティセグメント
アフィニティセグメントは、ユーザーのライフスタイルや趣味、習慣に基づいてターゲティングを行う機能です。長期間にわたってユーザーの興味関心を分析し、特定のカテゴリに興味を持つユーザーに広告を配信できます。
カテゴリ | 詳細例 |
---|---|
スポーツ、フィットネス | スポーツファン、健康・フィットネスマニア |
テクノロジー | モバイル愛好家、テクノロジー早期導入者 |
旅行 | 旅行愛好家、海外旅行好き |
美容、健康 | 美容愛好家、健康志向者 |
2. 購買意向の強いセグメント
購買意向の強いセグメントは、商品やサービスの購入を積極的に検討しているユーザーをターゲットとします。検索履歴や閲覧履歴から、購買意欲の高いユーザーを特定し、効果的な広告配信を行えます。
3. ライフイベント
人生における重要なイベントを控えているユーザーをターゲットとする機能です。
- 大学卒業
- 引っ越し
- 結婚
- 出産・育児
- 転職
4. カスタムセグメント
広告主が独自に設定できるオーディエンスです。キーワード、WebサイトURL、アプリを指定して、特定の興味関心を持つユーザーにアプローチできます。
5. データセグメント(旧リマーケティング)
過去に自社のWebサイトやアプリを訪問したユーザーに再度広告を配信する機能です。一度興味を示したユーザーに対してアプローチするため、高いコンバージョン率が期待できます。
6. 詳しいユーザー属性
基本的な年齢・性別に加えて、より詳細な属性でターゲティングを行えます。
- 子供の有無と年齢
- 配偶者の有無
- 教育(最終学歴)
- 住宅所有状況
- 就業状況と業種
7. カスタムインテントセグメント
Googleの機械学習により自動的に作成されるセグメントです。広告運用データを基に、商品・サービスに最適なオーディエンスが自動生成されます。
Yahoo!広告のオーディエンスリスト
Yahoo!広告では、14種類のオーディエンスリストを活用できます。大きく分けて「オーディエンスリスト」と「共通オーディエンスリスト」の2つに分類されます。
オーディエンスリスト(10種類)
リスト種類 | 概要 |
---|---|
広告アクションユーザー | 自社広告にクリック、コンバージョン、動画視聴のアクションを起こしたユーザー |
ウェブサイト訪問ユーザー | サイトリターゲティングタグにより収集された訪問履歴のあるユーザー |
アプリユーザー | アプリのインストールや購入などのイベントを起こしたユーザー |
顧客データ | 広告主が保有する顧客リストを活用したターゲティング |
類似ユーザー | 既存のオーディエンスと類似する行動履歴を持つユーザー |
共通オーディエンスリスト(4種類)
Yahoo!が提供するオーディエンスリストです。
- 興味関心:商品・サービスに潜在的な関心があるユーザー
- 購買意向:購買行動や検索履歴から判断される購買意向の高いユーザー
- 属性・ライフイベント:年収、学歴、結婚などの属性やイベント
- ヤフー提供:季節イベントやトレンドに合わせたリスト
オーディエンス設定の方法
Google広告での設定手順
- 管理画面の「オーディエンス」をクリック
- 「オーディエンスセグメントの編集」を選択
- 対象のキャンペーンまたは広告グループを選択
- 「ターゲティング」または「モニタリング」を選択
- 使用するオーディエンスセグメントを選択
- 設定を保存
ターゲティング:指定したオーディエンスにのみ広告を配信
モニタリング:全ユーザーに配信しつつ、指定オーディエンスの配信結果を確認
Yahoo!広告での設定手順
- 広告管理ツールの「ツール」→「オーディエンスリスト」を選択
- 「+オーディエンスリストを作成」をクリック
- 作成するリストの種類を選択
- 必要な項目を入力・設定
- データの有効期間を設定
- リストを保存
オーディエンス設定時の注意点
1. オーディエンスを絞りすぎない
ターゲットを細かく設定しすぎると、配信量が極端に少なくなる可能性があります。まずは幅広めの設定から始めて、徐々に最適化していきましょう。
2. リマーケティング期間の重複を避ける
複数のリマーケティングリストを作成する際は、期間の重複が起きないよう除外設定を行う必要があります。
- 「7日」のリストからは「3日」のリストを除外
- 「14日」のリストからは「7日」のリストを除外
3. コンバージョンユーザーの除外
既に商品を購入したユーザーや、サービスに申し込み済みのユーザーは除外設定を行いましょう。無駄な広告費を削減し、ユーザー体験の向上にもつながります。
4. オーディエンスごとの広告最適化
異なるオーディエンスには、それぞれに適した広告文やランディングページを用意することで、より高い効果を期待できます。
効果的なオーディエンス活用のコツ
1. データの蓄積期間を考慮する
オーディエンスリストが効果を発揮するためには、一定期間のデータ蓄積が必要です。特にリマーケティングリストは、最低でも1,000人以上のユーザーデータが望ましいとされています。
2. 類似ユーザーの活用
コンバージョンしたユーザーの類似ユーザーを作成することで、新規顧客の獲得効果が期待できます。
3. 定期的な見直しと最適化
オーディエンスの成果を定期的に分析し、効果の低いセグメントは調整や除外を行いましょう。
まとめ
リスティング広告のオーディエンス設定は、広告効果を最大化するための重要な機能です。Google広告では7種類、Yahoo!広告では14種類の豊富なオーディエンスタイプが用意されており、商品・サービスの特性に合わせて適切に活用することで、効率的な広告運用が可能になります。
初心者の方は、まずリマーケティングや購買意向の強いセグメントから始めて、徐々に他のオーディエンスタイプも試してみることをおすすめします。適切なオーディエンス設定により、広告費用対効果の向上を実現しましょう。
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