Googleのリスティング広告の管理画面の見方を解説

Googleのリスティング広告の管理画面では、広告の出稿・パフォーマンスの確認をはじめ、広告運用に関するさまざまなことができます。しかし、初めて使う方や経験が浅い方にとっては、複雑で使いこなすのが難しいと感じることもあるでしょう。

この記事では、2024年の新デザインにも対応した管理画面の見方や基本操作をわかりやすく解説します。

Google広告の管理画面へのログイン方法

まずは、基本的なログイン方法から確認しましょう。Google広告の管理画面にアクセスするには以下の手順で行います。

  1. Google広告のサイトにアクセスします
  2. ページの右上部にある「ログイン」ボタンをクリックします
  3. Googleアカウントのメールアドレスか電話番号を入力します
  4. パスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします
ポイント

Google広告のアカウントは、普段使っているGoogleアカウント(Gmailなど)とは別のものです。あらかじめ広告アカウントの登録が必要です。

2024年の新デザイン管理画面について

2023年から導入が始まった新しいデザインの管理画面が、2024年8月30日以降すべてのアカウントに適用されました。旧デザインのサポートは終了しているため、新デザインの使い方をしっかり覚えましょう。

新デザインの主な特徴

  • 画面左側のナビゲーションバーにすべての機能が集約されました
  • 主要メニューが「キャンペーン」「目標」「ツール」「料金」「管理者」の5つにまとめられています
  • 以前は別々にあった機能が整理・統合され、操作性が向上しています
  • 色調やレイアウトがよりすっきりとした印象になっています
項目 旧デザイン 新デザイン
キャンペーン 画面左部 画面左部「キャンペーン」
プランニング 画面上部「ツールと設定」 画面左部「ツール」
共有ライブラリ 画面上部「ツールと設定」 画面左部「ツール」
測定 別メニュー 画面左部「目標」
設定 別メニュー 画面左部「管理者」
料金 別メニュー 画面左部「料金」

Google広告の管理画面の基本構成

Google広告の管理画面は大きく分けて以下の5つの項目で構成されています。

  • キャンペーン:広告の運用管理を行う中心的な項目
  • 目標:コンバージョンや測定に関する設定を行う項目
  • ツール:キーワードプランナーなど広告運用に役立つツールを提供
  • 料金:支払い情報や請求書の確認ができる項目
  • 管理者:アカウント設定やユーザー管理を行う項目

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

「キャンペーン」メニューの見方と使い方

概要

「概要」は、管理画面にログインした際に最初に表示されるページです。ここでは、広告運用の全体像を把握することができます。

  • クリック数や表示回数などの基本的な指標の確認
  • 期間を選択して運用結果を確認
  • 2つの期間を比較して分析

右上の期間選択から、日別・週別・月別など様々な期間での比較ができます。まずは概要で全体の運用状況を確認するとよいでしょう。

キャンペーン管理

「キャンペーン」項目では、キャンペーン・広告グループ・広告ごとの詳細情報を確認できます。

確認できる情報 詳細
予算 各キャンペーンに設定されている予算
ステータス 広告が配信中か一時停止中か
キャンペーンタイプ 検索広告、ディスプレイ広告などの種類
表示回数 広告が表示された回数
クリック率 表示された広告がクリックされた割合
費用 広告にかかった費用
コンバージョン 広告がどれだけ成果に結びついたか
ポイント

キャンペーン画面では、新しいキャンペーンの作成や、既存キャンペーンの停止・編集も行えます。右上の「+」ボタンから新規作成が可能です。

分析情報とレポート

「分析情報とレポート」では、キャンペーンの詳細な分析情報を確認できます。2024年の新デザインでは、以前「キーワード」内にあった検索語句の情報が、この項目に移動しています。

  • 検索語句:どのような検索ワードで広告が表示されたかを確認
  • 広告が表示された日時と場所:いつ、どこで広告が表示されたかの情報
  • ランディングページ:どのページが効果を上げているかを分析
  • レポートエディタ:カスタマイズしたレポートの作成

特に「検索語句」の確認は非常に重要です。ここで不要なキーワードを見つけて除外したり、効果的なキーワードを新たに追加したりすることで、広告の効果を高めることができます。

オーディエンス、キーワード、コンテンツ

この項目では、ターゲティングに関する詳細な設定と確認ができます。

機能 できること
検索キーワード キーワードの状況確認、効果の高いキーワードの発見
オーディエンス ターゲットユーザーの設定・管理
地域 広告を表示する地域の設定と結果確認
広告のスケジュール 広告を表示する時間帯の設定
高度な入札単価調整 場所や時間による入札価格の調整

「目標」メニューの見方と使い方

「目標」メニューでは、コンバージョンに関する設定や分析を行います。コンバージョンとは、ユーザーが広告をクリックした後に、購入や問い合わせなど、設定した目標を達成することを指します。

コンバージョン

コンバージョン目標の設定や管理を行う項目です。ここでできることは以下の通りです:

  • コンバージョン目標の作成・編集
  • コンバージョン価値のルール設定
  • カスタム変数の設定
  • その他コンバージョンに関する各種設定

測定

「測定」では、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動経路を分析できます。

  • コンバージョン経路:コンバージョン達成前のユーザーの動き
  • 経路の指標:コンバージョンまでの平均日数や時間
  • アシストコンバージョン数:直接的ではなくても貢献した広告の評価
ポイント

コンバージョンに至った経路を把握することで、効果的な広告配信ができます。広告予算の配分を考える際に参考にしましょう。

「ツール」メニューの活用法

「ツール」メニューには、広告運用に役立つさまざまな機能がまとめられています。2024年の新デザインでは、以前は「ツールと設定」内にあった多くの機能が、このメニューに集約されました。

プランニング

広告プランニングに役立つツールが集まっています。

  • キーワードプランナー関連キーワードの提案や検索ボリュームの確認ができる重要なツール
  • パフォーマンスプランナー:予算調整による効果予測
  • リーチプランナー:YouTube広告などのリーチ予測

共有ライブラリ

複数のキャンペーンで共有できる設定をまとめて管理できます。

機能 できること
オーディエンスマネージャー ターゲットユーザーのリスト管理
除外リスト 広告を表示したくないキーワードや場所の管理
アセットライブラリ 広告の画像やテキストなどのアセット管理

一括操作

複数の設定を一度に変更するための機能です。特に多くのキャンペーンを運用している場合に時間を節約できます。

  • ルール:条件に基づいて自動的に変更を適用
  • スクリプト:JavaScriptを使った高度な自動化
  • アップロード:スプレッドシートなどを使った一括変更

予算と入札単価

予算配分や入札単価の設定に関する機能です。

  • 共有予算:複数のキャンペーンで予算を共有
  • 入札戦略:Google AIを活用した最適な入札単価の自動設定

基本的な指標の確認方法

Google広告で重要な基本指標とその確認方法について解説します。

アカウント単位での確認

左側のサイドナビで「アカウント」を選択し、その隣で「パフォーマンス」を選ぶと、アカウント全体の広告パフォーマンスを確認できます。

  • 表示される指標は「表示項目」から変更可能
  • 期間はグラフ右上から変更可能
  • グラフの種類も変更できる

キャンペーン・広告グループ・広告単位での確認

左側のサイドナビで「キャンペーン」を選択し、その隣で「キャンペーン」「広告グループ」「広告」を選択すると、それぞれの単位での詳細を確認できます。

ポイント

管理画面上部のアカウント選択欄で、確認したいキャンペーンや広告グループを選択すると、必要な情報に絞って表示できます。

定期的にチェックすべき指標

効果的な広告運用のために、定期的に確認すべき重要な指標があります。

指標 意味 確認頻度
クリック数 広告がクリックされた回数 毎日~週1回
表示回数 広告が表示された回数 毎日~週1回
クリック率(CTR) 表示された広告がクリックされた割合 週1回
平均クリック単価(CPC) 1クリックあたりの平均コスト 週1回
コンバージョン数 目標達成数(購入や問い合わせなど) 週1回~月1回
コンバージョン率 クリックからコンバージョンに至った割合 週1回~月1回
検索語句 どんな検索で広告が表示されたか 週1回~月1回

管理画面でよくある問題と対処法

Google広告の管理画面を使っていると、様々な問題に遭遇することがあります。よくある問題とその対処法を紹介します。

管理画面が表示されない

  • ブラウザのキャッシュをクリアしてみる
  • 別のブラウザで試してみる
  • インターネット接続を確認する
  • Google広告のステータスページで障害が発生していないか確認する

広告が審査中で表示されない

新しく作成した広告は審査が必要です。審査状況は以下の手順で確認できます:

  1. 「キャンペーン」メニューから「広告グループ」を選択
  2. 「ステータス」の項目を確認する

審査は通常24時間以内に完了しますが、混雑時は時間がかかることもあります。

データの不一致

Google広告と他のツール(Google アナリティクスなど)でデータに違いがある場合:

  • 計測期間や時間帯の設定が同じか確認する
  • アトリビューションモデル(成果の帰属先の考え方)の違いを確認する
  • タグの実装が正しいか確認する

Google広告運用のコツとポイント

最後に、効果的なGoogle広告運用のためのコツとポイントをまとめます。

効果的なキーワード選定

キーワードは広告の成否を左右する重要な要素です。以下のポイントを押さえましょう:

  • ユーザーの検索意図に合ったキーワードを選ぶ
  • キーワードプランナーを活用して検索ボリュームを確認する
  • 競合が少なく、コンバージョンにつながりやすいキーワードを見つける
  • 除外キーワードを適切に設定し、無駄なクリックを減らす

予算配分の最適化

限られた予算を効果的に使うためのポイントです:

  • 成果の出ているキャンペーンに優先的に予算を配分する
  • 時間帯や曜日によって入札単価を調整する
  • 共有予算機能を活用して、複数のキャンペーンで効率的に予算を使う

定期的な見直しと改善

広告運用は継続的な改善が重要です:

  • 週1回は基本指標をチェックする
  • 月1回は詳細な分析と改善策の検討を行う
  • 検索語句レポートを確認し、新しいキーワードの発見や除外キーワードの追加を行う
  • A/Bテストを実施して、より効果的な広告文やランディングページを見つける
ポイント

初めは基本的な機能から使いこなし、徐々に高度な機能にチャレンジしていくことをおすすめします。一度に全ての機能を使いこなそうとすると混乱する可能性があります。

まとめ:Google広告管理画面の効果的な活用法

この記事では、2024年の新デザインに対応したGoogle広告の管理画面の見方と使い方を解説しました。重要なポイントをおさらいしましょう:

  • 2024年8月30日以降は新デザインのみの対応となっています
  • 管理画面は「キャンペーン」「目標」「ツール」「料金」「管理者」の5つの主要メニューで構成されています
  • 基本的な指標は定期的にチェックし、データに基づいた改善を行いましょう
  • キーワードプランナーなどのツールを活用して、効果的な広告運用を目指しましょう

Google広告の管理画面は、慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、基本的な構成と操作方法を理解すれば、効果的な広告運用が可能になります。この記事を参考に、ぜひ管理画面を使いこなしてみてください。

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